ケアハラにあったらどうすればいい?被害事例や相談先などの対処法を解説!
「最近よく耳にするケアハラって何?」
「職場でケアハラにあったらどうすれば… 」
上記のようにケアハラについてまだご存知のない方も、なんとなく意味合いは知っているけれど職場での対策や対処法がわからないという方もいらっしゃるかと思います。
少子高齢社会、晩婚化が叫ばれている今、親の介護をしながら働く世代が年々増加傾向に。
ここでは、他人事にはできないケアハラについて、その定義や職場での被害事例、ケアハラの対処法、介護と仕事を両立するにはどうしたら良いのかご紹介します。
記事後半では、ケアハラの相談機関や窓口についてもお届けしています。
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目次
ケアハラとは?関連法律も交えて解説!
ケアハラとは、「ケアハラスメント」の略称となり、育児介護休業等の制度を利用し介護と仕事を両立する労働者に対し、上司・同僚などから嫌がらせや不当な扱いをされること。
たとえば、「育児介護休業を利用し復帰した従業員に対して、本人の望まない別の部署へ異動させる」など人権侵害を助長するような暴言、行為に該当します。
このような行為は、「育児介護休業法」にも明確に禁止されています。
育児介護休業法第十条
事業主は、労働者が育児休業申出をし、又は育児休業をしたことを理由として、当該労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。
ケアハラとマタハラの違いとは?
ケアハラとよく混同されがちなハラスメントに「マタハラ」があります。
マタハラとは、「マタニティハラスメント」の略称となり、働く女性が妊娠、出産、育児をきっかけに、職場の上司や同僚などから嫌がらせや不当な扱いをされること。
介護を理由に生じるのが「ケアハラ」、女性の妊娠や出産、育児を理由に生じるのが「マタハラ」と区別できます。
ケアハラはなぜ起こる?背景要因について
ここでは、ケアハラがなぜ起こるのか、その背景要因についてみていきたいと思います。
男性の育児介護への参加率
近年、少子高齢化や晩婚化、晩産化が進み40代と働きざかりで親の介護と育児を両立する、いわゆる「ダブルケア」が社会問題となっています。
このような事態に局面した場合、夫婦それぞれが育児介護休業を取得し協力し合わなければ成立しません。
雇用する側としても、時短勤務や積極的な育児介護休業を推奨すべきですが、上記の調査結果にも示される通り、男性の育児休業取得率は全体の5%ほど。(平成29年度)
女性に育児や介護の負担が偏り、育児や介護に寛容な社会とは言い難い状況です。
長時間労働によるもの
近年、働き方改革等により長時間残業是正の動きが活発化していますが、それでも日本企業における残業時間は依然として問題の1つ。
一概に比較はできないものの、福祉大国スウェーデンでは、日本のように共働きの家庭が多く、家事や育児の負担が夫婦平等であり、残業もほとんどありません。
スウェーデンの場合、残業は4週48時間まで、月最高50時間までとされ、男女ともにいち早く帰宅できるため、家族の介護や育児に専念できる環境が整っています。
このように、長時間労働が直接的にケアハラと結びつくわけではありませんが、長時間労働によって育児や介護に専念する時間がなくなり、育児や介護に寛容でない社会になりやすい仕組みになっているのではないでしょうか。
職場で引き起こるケアハラ事例紹介
ここでは、職場でどのようなケアハラが起こりやすいのかその事例について詳しくみていきます。
介護休業をきっかけに人事評価を下げる事例
労働者が介護休業を取得したことをきっかけに、正社員からパートタイマーなどへの降格をする事例。
そのほかにも、介護休業で今までのように働きたくても働けない労働者に対して、解雇や雇い止めをする事例もみられます。
また、介護休業明けの労働者に対して、本人が希望しない部署への配置転換などもケアハラに該当します。
介護休業を理由に暴言や嫌がらせをする事例
家族の育児や介護のために、休業を余儀なくされているのに「早く退社できて良いよね」や「奥さんが代わりに介護できないの」など労働者の人権を侵害する不当な扱いなどが挙げられます。
【対処法】もしあなたがケアハラを受けてしまったら?
親の介護や育児の両立をせざるを得ない労働者にとって、ケアハラのような不当な扱いは、疲弊した精神にさらに追い討ちをかける悪質な人権侵害です。
しかし、もしあなたがケアハラを受けてしまったら実際どうしたら良いのでしょうか。
ここでは、ケアハラを受けてしまった場合の対処法について詳しくご紹介します。
ケアハラの証拠を残そう
ケアハラに限らずハラスメント全般に言えますが、まず証拠を残しましょう。
証拠がないことには立証ができませんし、会社側に証拠を提示して不当な扱いを撤回することもできません。
ケアハラの証拠を残す方法としては、以下が有効です。
- ICレコーダー等で音声データの保存
- LINEやメールのやりとりをスクリーンショットで保存
- ケアハラの内容と日時をメモ帳に残す
状況により難しい場合もありますが、当事者の音声やメールのやりとりを保存できれば有力な証拠になります。
それが難しい場合には、メモでも構いませんので後から修正ができないボールペンなどでケアハラの内容や日時を保存します。
集めた証拠は、社内相談窓口への報告だけでなく、会社側に取り合ってもらえない場合に弁護士へ提出する際にも活用可能です。
相談窓口を活用する
ケアハラの相談窓口は「社内相談窓口」、「社外相談窓口」の2種類があります。
社内窓口がある場合には、まずそちらを利用しましょう。その際は、ケアハラの内容や証拠となる資料を用意し提出すると会社側も対応しやすくなります。
労働者の働く環境を整えるのも、雇用する側の役割であり、それを無視することは「安全配慮義務違反」に抵触する可能性もあります。
安全配慮義務とは、労働者が健康で働けるよう配慮しなければならない会社の義務のこと。
労働契約法第五条にも以下のように記されています。また社外窓口に関しても後述でお伝えします。
使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。
ハラスメント差止要求書を利用する
社内窓口にケアハラの相談をしても、環境を改善してもらえない場合には「ハラスメント差止要求書」を作成し、会社側に提出するのも方法の1つ。
以下が記載例になります。
令和●年●月●日
私は、令和●年●月●日頃より、●●氏よりハラスメント行為を受けております。内容としては、親の介護について余儀なく時短勤務にて働いているにもかかわらず「早く退社できてうらやましいね」などの人権侵害とも呼べる言葉を退社時に毎回投げかけられています。これらのハラスメント行為によって、私は心身ともに疲弊し、業務に集中できず、通院する事態となりました。
●●氏に対しては、ハラスメント行為の早期中止と徹底した指導をなされるよう要求いたします。
令和●年●月●日
東京都中央区●●丁目●番●号
●●太郎 印
東京都中央区●●丁目●番●号
株式会社●●●●
代表取締役●● ●●殿
介護と仕事を両立するために心がけたいこと
日本は、スウェーデンのような福祉大国に比べると介護や育児に関する社会全体の認識が低く、ハラスメントへの取り組みもまだこれからという段階です。
それだけに、介護と仕事を両立しケアハラの被害にあってしまった方の気持ちは認知もされづらく、本当につらいものがあります。よりよく介護と育児、仕事を両立するにはどうすれば良いのでしょうか。
職場に一人は介護の悩みを相談できる相手をみつけよう
職場に相談できる相手がいると、少しでも心が楽になります。介護のこと、子育てのこと、ケアハラのこと…きっとあなたの苦労を間近で見ている方がいらっしゃるはず。
一人で抱え込まず、あなたの悩みを信頼できる同僚や上司が一人でもいるのなら相談しましょう。きっとあなたの力になってくれるはずです。
また、職場に相談できる相手がいない場合には、知り合いや友人に助けを求めるのもありです。
行政サービスをうまく活用しよう
子育てや介護に悩みを抱えつつ、ケアハラの問題を抱えることは肉体的にも精神的にもつらいですよね。
第一の問題はケアハラにありますが、介護の負担を少しでも軽減し、生活にほんの少しでも空き時間を作ると疲労が軽減できます。
介護に関するお悩みは、最寄りの「居宅介護支援事業所」や「地域包括支援センター」へ問い合わせてみてください。
介護者の状況にあった介護保険サービスのご提案や、具体的な手続きまでケアマネージャーが支援してくれます。
行政の高齢福祉課などでも相談にのってくれますので、一人で悩まず専門機関へ連絡してみましょう。
介護休業を取得する場合には介護休業給付の利用も視野に
介護休業を取得する場合には、状況により「介護休業給付」を受けることも可能です。
介護休業給付とは、家族のために仕事を休んで介護に従事する場合に、休業中において給与の67%を受給できる制度のこと。
介護休業給付についての詳しい受給要件は、厚生労働省の以下のページおよびお近くのハローワークにお問い合わせください。
ケアハラは人権侵害!社外相談窓口へ連絡しましょう
ここまでお伝えしました通り、ケアハラは人権侵害に該当します。
介護や育児で休業を余儀なくされた労働者に対し行われるハラスメントは、雇用する会社側にも責任があります。
社内窓口に相談しても解決しない場合には、以下の相談窓口がおすすめです。
労働条件相談ほっとライン
厚生労働省が運営している「労働条件相談ほっとライン」は、ケアハラや各種ハラスメントだけでなく、長時間残業や有給休暇、求人募集内容など労働に関する幅広い相談を受け付けています。
忙しい方のため夜間や土日も関係なく無料相談できますので、ぜひご利用ください。
電話:0120-811-610
対応時間:(月)〜(金)午前5時〜午後10時
(土)(日)午前10時〜午後5時
都道府県労働局
ケアハラは、育児介護休業法の法令違反に該当します。
ですがグレーゾーンであったり、嫌がらせに該当するのか自分で判断できない場合などでも相談することができます。
弁護士
ケアハラに関する育児介護休業法違反は、弁護士に相談することでも、不当な降格や解雇、雇い止めなどを撤回する、または被害を受けた損害を当該事業者へ損害賠償請求することも可能です。
関係機関に相談してもどうにもならない場合には、弁護士への相談も視野に入れてみましょう。
退職代行サービス
各所に相談してみたところで、状況も変わらなければ上司との相性も良くなるとは思えない場合、最後の手段として退職することも選択肢として検討してください。
「ケアハラを理由に退職なんてできない…」と思う方には、退職代行サービスがおすすめ。
退職希望の従業員に代わり、会社との退職のやり取りをすべて代行してくれるのが「退職代行Jobs」です。
「今すぐ辞めたい」「気まずいから会社の人と顔を合わせたくない」「もう2度と会社に行きたくない」など、ケアハラで追い詰められている人の要望にすべて応えてくれます。
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退職代行Jobsのメリット
- 料金は業界でも安価の29,800円
- 即日即時対応ですぐに退職できる
- 会社とのやり取りは一切不要
- 退職届・貸与品・私物のやり取りも郵送でOK
- 退職できない場合は全額返金
- もうケアハラ加害者と話す必要なし!
まとめ
育児や家族の介護等により止むを得ず育児介護休業を取得している労働者へ不当な嫌がらせをする行為をケアハラと呼びました。
これらの行為は、人権侵害につながる行為で絶対に許されてはなりません。
もしこのような事態が心配される場合には、本記事でもご紹介した対処法も参考に、各相談機関へ問い合わせてみましょう。
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